はじめまして。
私は、30年、広島で探偵の仕事をしています。

これだけの年月、この仕事をしていると、いろいろなご相談を受けます。

浮気のこと、人探しのこと、家族のこと。

人にはなかなか話しにくい悩みを抱えて、勇気を出して相談に来られる方も少なくありません。

そんな中で、私がよく思うのが、「もっと早く相談してほしかった…」。

もちろん、探偵に相談するというのは、簡単なことではありません。

「こんなことで相談していいのだろうか」

「まだ確証がないのに、探偵に頼むのは早いかな」

「そもそも探偵って、何をしてくれるんだろう」

そう思われるのも無理はありません。

探偵という仕事は、普段の生活ではあまり馴染みがありませんからね。

だから、ついついご自分で解決しよう、解決できるのでは、と思われるのかもしれません。

しかし“調査”は思っているほど簡単ではありません。

自己流で調べているうちに対象者に気づかれるなんてことも、しばしば。

いよいよ探偵に依頼するときには、状況が後手後手にまわっていることも少なくありません。

そこで私は探偵の仕事を少し知ってもらうことから始めてみようと思いました。

プロの世界を知っていただくことで、安心して任せていただこうと思ったからです。

それが、この「ベテラン探偵の現場ノート」を始めたきっかけです。

もちろん守秘義務がありますので、実際の依頼について詳しくお話しすることはできません。

その代わり、30年間現場に出てきたからこそ分かることや、一般の方にはあまり知られていない探偵の仕事について、少しずつお話ししていきます。

尾行の現実、張り込みの現場…そこはドラマとは全く違う世界です。

「探偵って、ただ人を追いかけているだけじゃないんですね」

そう言われることがあります。

ええ。残念ながら、走って追いかけるだけなら、30年も続けられません(笑)。

この現場ノートでは、そんな探偵の仕事を、できるだけ分かりやすく、時には少し笑っていただけるような形でお伝えしていきたいと思っています。

「探偵に相談するほどのことなのかな」

そう迷っている方にも、まずはこのコラムを読んでいただければと思います。

相談するかどうかを決めるのは、それからで構いません。

「一度、話だけ聞いてみようかな」

それでも十分です。

30年現場にいる人間として、状況をお聞きしたうえで、調査が必要なのか、まだ必要ないのかも含めて、正直にお話しします。

そして、ここまで読んで、

「こんなに探偵のことを書いたら、調査される側も警戒するんじゃないの?」と思われた方。

……ご心配なく。

30年やっていますから。

コラムを読んだだけで、皆さんが探偵並みの警戒心を身につけられたら、それはそれで困りますが(笑)。

この「ベテラン探偵の現場ノート」が、悩んでいる方にとって、少しでも探偵を身近に感じてもらうきっかけになればと思っています。

それでは、また次回の現場ノートで。